
ドメーヌ・ミエ・イケノ【10周年記念 猫の葡萄会】レポート☆
八ヶ岳の麓に広がる美しいブドウ畑。
今や人気ワイナリーのひとつ、今年10周年を迎えた「ドメーヌ・ミエ・イケノ」を訪ねました。
イベントの様子、そして醸造家の池野美映さんが語った10年の歴史と熱い思いをレポート!

ブドウの苗木も少しずつ育ち定着しはじめた
2008年~2010年は、試験醸造の時代。
醸造場のある勝沼まで、毎日往復110キロ通い、
一番邪魔にならない場所を借りて、
隅っこの方で作業する日々。
ボトルにコルクを打ち込む打栓も1本1本手作業。
「1000本ノックならぬ1000本打栓って感じでした(笑)
ラベルも、もちろんオリジナルのデザインで手作業で貼っていました。」(美映さん)
いよいよ醸造所の建設へ!
2011年、ブドウの樹も成長し、
自分で製造できるだけの本数になったため、
委託醸造からワイナリーの建設に踏み切った美映さん。
時を同じくして、東日本大震災が起こりました。
3月に地鎮祭をしたものの、
その後臨界停電で電気が無くなり、
労働力もすべて東北へ。
人も、電気も、資材も無い中、
何とか2~3か月遅れて建設が開始。
それでも9月の収穫を目前にしても
まだあまり形にならず、
絶望的な気持ちになったと当時を振り返ります。
「醸造所はまだできていないのに、
一方ブドウはヴェレゾン(ブドウの実が大きくなりどんどん色づくこと)を迎えてて。
いつもはキレイだなって思ってるんですけど、
この時だけはブドウが時限爆弾みたいに見えましたね。。。」(美映さん)
9月の中旬に完成が見えてきて、
いの一番にタンクの搬入を開始。
最後は国税庁の認可。
担当者が来る日は、まさかの大嵐!
電車も途中で止まってしまい、
駅まで迎えに行き無事OKをもらいました。
「そんな2011年、まるでピアノ線の上を歩くような。。。そんな年でした。
国税庁のOKを頂き、
初めてここのワイナリー仕込みをした時は
本当に嬉しくてしょうがなかったですね。」(美映さん)
ピノ・ノワールとシャルドネに魅了されて
美映さんが、
最初にピノ・ノワールを植えると言った時、
同業者からは反対されたそうです。
今でこそ日本各地でも植えられているピノは育てるのが難しい品種。
周囲も親切心から「止めた方がいいよ」とアドバイスしたとのこと。
「それでも私はブルゴーニュでピノとシャルドネに魅了されてしまい。
”美味しいな”と琴線に触れるワインだったので。
なので、どうしても自分でもピノとシャルドネをやりたいなと思ったんです。」(美映さん)

自分の中でベストだと思うことを積み重ねた10年
周りの心配をありがたく思いつつも、
自分の信じる道を進んだ美映さん。
「結果はどうなるかはホント神のみぞ知る、
勝算がある訳でも無かったんですが、
自分がいいと思う事は全てやりました。
今このタイミングで何をしたらいいか、
自分の考えの中でベストな事を毎日積み重ねた10年です。」(美映さん)

ドメーヌの名前が刻印されたコルク。このコルクが抜かれる度に、幸せな笑顔が広がります。
帰り際、美映さんに挨拶をした時
「なんでこの土地を選んだのですか?」
と尋ねたところ、
笑顔でこんな返事が返ってきました。
「だって、キレイじゃないですか景色が!
この景色を見ながら仕事をしたら
精神的にも良さそうだし、
そんな気持ちがきっとワインの味にも
出るんじゃないかと」
八ヶ岳の美しい自然と、
美映さんのピュアでやさしく、
でも芯がしっかりとした強い思い。
ドメーヌ・ミエ・イケノのワインのおいしさのヒミツは
ここにあるのかもしれません。
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