2016年05月17日    

「美食世界一の街」サン・セバスチャンで一番飲まれているワインは?

スペイン・バスク地方のサン・セバスチャン。わずか18万人の街ながら、スペインで8店しかないミシェラン3ツ星のうち4店が周辺にあり、人口ひとり当りのミシェラン星の数はダントツで世界一。有名レストランのみでなく、バルが軒を連ねる街には世界中からグルメが集まり、バルホッピングで連日超満員。そんな美食天国の街で一番飲まれているワインは?

「今日もワイン部」編集部 20,453 views

「美食世界一の街」サン・セバスチャンは、まさにグルメ天国!

Bar La Cepa(ラ・セパ)。
生ハムが有名な超人気店で、いつも店内はすし詰め、満員電車状態。

La CEPA の生ハム。
旨味たっぷりのNJK(なんじゃこりゃ!)。
この量にもかかわらず、また食べたくなり、連日通うことに。。

スペイン・バスク地方にある人口一八万人の小さな街、サン・セバスチャン。
いま、ここは世界中から美味しいものを求めて人が集まる「美食世界一の街」
として知られる。
(「人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか スペイン サン・セバスチャンの奇跡」高城 剛)
「ヨーロッパの美食の都」と称される、お酒と食べ物の町。
食べ物が美味しいスペインの中でも、ズバ抜けてレベルが高く、
庶民向けの居酒屋(バル)でもビックリするほど旨いものが出てくる。

酒好き、美味しいもの好きの人ならマストな町。

とにかく右も左もバルだらけで、飲み歩き、食べ歩きの人には
天国のようなエリア。

かわいい♪ 美味しい! サン・セバ発のフィンガーフード「ピンチョス」

Bar zeruko(セルーコ)。
カウンターに並ぶ色とりどりのピンチョスはクリエイティブで芸術的!

Bar zeruko(セルーコ)。
分子調理も駆使したモダンなピンチョスは見た目も味も素晴らしく、スペインのピンチョス大会優勝も納得。

スペイン発のフィンガーフード・ピンチョス(pinchos)は、スペイン北部バスク地方サンセバスチャン村のバー「ベルガラ」で誕生しました。
ピンチョスは「手でつまめるもの」というのが大前提。小さく切ったパンの上に数種類の食材がのったものや、串に刺した昔ながらのタイプもピンチョスと呼んでいます。
スペイン流の飲み方は、ふらっと店に立ち寄ってワイン1杯+ピンチョスをちょっとつまみ、さっと別の店へ移動するというもの。

ピンチョスをつまみながら飲むのは、門外不出?のレアなワイン!

ピンチョスをつまみながら飲むのは、スペインのスパークリングワイン カバ?それともサン・セバからも近いリオハのテンプラニーリョ?
いえいえ実は、少し前まで99%が地元で消費され、ほとんど輸出されることがなかった幻の地ワインTxakolí( チャコリ)なのです。

出典:www.elcorreo.com

バスク地方の地元の人々にとって欠かすことのできない地ワインがチャコリです。
チャコリとは、バスク自治州でのみ生産されるバスク地方土着のブドウ品種を使用したフルーティで若々しく爽やかな酸味を特徴とする微発泡白ワインのことです。
アルコール度数は9.5%から11.5%。ぶどう農園で収穫されたブドウはすぐに醸造所に直行します。ステンレスタンクで5日間から30日間、低温発酵させた後、澱引きせずにそのままタンクの中で数ヶ月休ませます。その間に発生する微炭酸が爽やかな酸味を生み出します。
わずかな炭酸ガスと少々とがった感じの独特の酸味がチャコリの特徴。数秒たってからのど越しに感じる辛味が伝統的なチャコリの味覚。そんなとがった味をまろやかに和らげるために、バスク人の先祖はチャコリを飲む前にエスカンシア(Escancia)を行なって、飲みやすくする方法を身につけていました。
エスカンシアとは、チャコリをサービスする前にチャコリワインのボトルを高い位置から垂直に傾けながらグラスに注ぐことです。つまり、チャコリがボトルからグラスへ注がれるあいだに、炭酸ガスを空気中の酸素と混合させることで、とがった部分を丸くして、優しい味のチャコリになります。

チャコリのボトルを高い位置からグラスに注ぐ「エスカンシア」という独特のスタイル。

出典:www.gipuzkoa.eus

チャコリ専用の平たいタンブラー型グラスVASO SIDRA GIGANTE(バソ・シードラ・ヒガンテ)

日本にも来る?チャコリブーム

ニューヨークでは、「チャコリフェスティバル」が毎年開催されるようになりました。
このポスターは、バスクのジャーナリスト兼イラストレーターTomás Ondarra.氏によるもの。

かつて、チャコリは 自宅で楽しむ自家製ホームメイドワインがルーツ でした。

その後、ゲタリアのDO認定、その後の産地拡大に伴って、醸造も近代的になり、生産量も増え、チャコリは、自宅消費、地元消費だけでなく、世界市場にまで広がってきました。

海外でのピンチョスやバル人気もあり、また、数多くの星付きレストランを有するバスク州の豊かな食文化、グルメ都市サン・セバスチャンやビルバオが美味しい観光地として名を馳せていることなどから、チャコリもグングン注目を浴びています。中でもアメリカではブームになりつつあり、ニューヨークではチャコリフェスティバルなるものも開催されたとか。

軽くて飲みやすく、魚料理や和食にもよく合うチャコリ。
サン・セバスチャンに行ってチャコリを飲む日本人が年々増えており、バルやピンチョス人気も拡がる中、チャコリブームが日本にも来るかもしれない?
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「今日もワイン部」編集部
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カテゴリ: ツーリズム


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